2013年7月15日月曜日

「プレミアリーグに昇格する」ということ

様々な情報が飛び交う時期である夏の移籍期間。
多くの日本人の注目はもちろん「HONDA」の移籍先であるだろう。
移籍先候補として、ACミランやアトレティコ・マドリード、エバートン、トッテナムなどが手を挙げているが、正式発表まではどうなるかわからない状況だろう。

今回は、「プレミアリーグに昇格する」ということというテーマで書こうと思う。
プレミアリーグに昇格し、活躍している「ノリッジ・シティFC」について注目してみた。


まず、クラブの概要だが、ノリッジ・シティの本拠地はノーフォーク・ノリッジであり、ホームスタジアムは26034人収容のキャロウ・ロードである。

監督はクリス・ヒュートンである。

ノリッジ・シティは、2009-2010シーズンは3部リーグに所属していた。
その翌年チャンピオンシップに昇格し、さらに2010-11シーズンにチャンピオンシップで2位となり、プレミアリーグ昇格を果たしたのであった。




これは、ノリッジ・シティが歩んできた3部降格から1部に昇格するまでの総収入額の推移である。
下部リーグに所属していた次期の総収入額は20mポンド前後であったが、プレミアリーグに昇格し、残留を勝ち取った2011シーズンの総収入額は前年比の3倍以上となっているのである。


これは、プレミアリーグに昇格し、残留を勝ち取った1年目のシーズンの収入内訳である。プレミアリーグクラブには莫大な放映権料が配られていることをご存知のように、昇格するとこの贅沢な放映権を獲得することができるのである。

この巨額な放映権料を手にするために、多くの下部リーグクラブは負債を抱えてでも、昇格してプレミアリーグで活躍したいと考えているのである。


これは、2010シーズンに2部チャンピオンシップに所属していたクラブの総負債額である。
ノリッジ・シティはこの中でも最も少なくなっている(※ノリッジ・シティのデータは2009年度の負債額)が、ノッティンガム・フォレストやイプスウィッチ・タウンの負債額は70mポンド前後で日本円にすると約100億円である。

これは、ノリッジ・シティの負債額の推移だがやはり、プレミアリーグに昇格することで巨額の収入を手に入れることができるため、総負債額が少なくなっていることがわかる。
このように、下部リーグのクラブは昇格することで、ノリッジ・シティのような「ドリーム」を手に入れようと考え、巨額の負債を抱えてでも昇格を目指そうとしているのである。


これは、2012-13シーズン開幕時の、プレミアリーグに所属するクラブのメインスポンサーである。
この年は、アーセナルがエミレーツ航空との30mポンドが最も高額な契約となっている。
その中で、ノリッジ・シティは下部リーグ所属時からAvivaとメインスポンサー契約をしていた。


プレミアリーグ昇格を期に、契約を更新し0.35mポンドのスポンサー料から、1mポンド、つまり約3倍の契約を手にしたのであった。



「プレミアリーグに昇格すること」

下部リーグで負債を抱えてでも、プレミアリーグに昇格することが本当に重要なことなのかについて言及するのは避けるが、このような現状となっている。

しかし、ポーツマスが破産した時のように、巨額の負債を抱えているクラブが多く存在している下部リーグは、今後サラリーキャップ制を導入するとも噂されている。


今後、プレミアリーグに昇格してくるクラブがどのようなバックグラウンドを持っているのかも、注目して貰いたい。

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