2014年6月12日木曜日

マンチェスター・ユナイテッド大改革



新監督として招聘されたファン・ハールはオランダ人を重用する傾向にある。つまり現在のオランダ代表でもキャプテンを任せるなど絶大な信頼を置いているファン・ペルシーにとっては朗報なのである。

システムはアンカーを用いた4-1-2-3を採用することが予想されている。もちろん、3トップのセンターフォワードにファン・ペルシーを固定するだろう。

 これまで絶対的なエースとしてチームを牽引してきたイングランド代表FWルーニーは、ウイングやセントラルミッドフィールダーなど他のポジションで起用される可能性が高いが、本人はセンターフォワードでの起用を望んでいるため、問題に発展する可能性がある。また、香川真司にとっても非常に厳しい状況となったといえるだろう。これまで左サイドやトップ下、セントラルMFでの多かったが、獲得が噂される選手たちは、セントラルMFのスペシャリストがリストアップされており、出場機会が激減する可能性が高いのだ。

それでは今夏で獲得候補、また放出候補にあがっている選手たちにフォーカスしてみよう。
【獲得候補】
1.ポール・ポグバ(ユベントス)

2年前にフリーでマンチェスター・ユナイテッドからユベントスに加入したMFポール・ポグバ。セリエA王者に欠かせない存在とまで成長したフランス代表MFの再獲得に興味を示しているマンチェスター・ユナイテッドだが、約60mポンドとも言われている移籍金を支払う必要があるだろう。ユベントスにとって、フリーで獲得した選手を高額の移籍金で売却することが出来る絶好の機会でもあるため、好条件のオファーが届き次第売却の可能性も高い。

2.ルーク・ショー(サウサンプトン)
18歳でイングランド代表デビューをしたサウサンプトンの左サイドバックには、マンチェスター・ユナイテッドだけでなくチェルシーなども興味を示している。足元の技術、また攻撃だけでなく守備にも定評のあるルーク・ショーが新天地として選ぶクラブはどこになるのか。それともセント・メリーズ・スタジアムに残るのか。今後に注目だ。

3.ケビン・ストロートマン(ローマ)

2013年夏にローマに加入したオランダ代表MFケビン・ストロートマン。ローマに移籍する際には、ACミランやマンチェスター・ユナイテッドも興味を示していたが、新天地としてASローマを選択した。アウダイールを称えて欠番となっていた背番号6を選択したため、波紋を呼んだが、その背番号に恥じぬ活躍をしてみせた。ワールドカップは負傷のため欠場となるが、現オランダ代表監督がマンチェスター・ユナイテッドの新指揮官として就任するため、オランダ代表MF獲得を熱望することは間違いないだろう。28mポンド前後のオファーが来れば、ローマも手放す可能性があるため、今夏での獲得の可能性もあるだろう。
4.セスク・ファブレガス(バルセロナ)
スペイン代表MFはアーセナルから念願のバルセロナ復帰を果たした。しかし、アーセナルで見せた輝きをバルセロナで見せることは出来なかったかもしれない。同僚であるDFジェラール・ピケがセスクの移籍合意を漏らすなど、今夏での移籍は確実と予想されている。古巣であるアーセナルはオプションとして持っていた「買い戻し」を行使しないと予想されており、イングランド復帰を目指すセスク・ファブレガスは、他のビッグクラブに加入すると予想される。チェルシーと合意しメディカルチェックも既に終了していると報道もされているが、まだなにが起こるかわからない。

5.バスティアン・シュバインシュタイガー(バイエルン・ミュンヘン)

バイエルン・ミュンヘンの中心選手にまで成長したドイツ代表MFには移籍の可能性はあるのだろうか。2004年からドイツ代表に選出され、既に代表キャップ数は100となった。09-10シーズンからセントラルMFにコンバートされ、更に才能が開花。現在では、世界でもトップクラブのセントラルMFとなった。10mポンド(約17億円)程度での獲得が可能と報道されているため、他クラブが獲得に動く可能性も高い。
6.マッツ・フンメルス(ボルシア・ドルトムント)

世界最高のセンターバックの一人と言われるドイツ代表DFマッツ・フンメルスは、来シーズンどこのクラブのユニホームを着ることになるだろうか。マンチェスター・ユナイテッドだけでなく、バルセロナなども興味を示しており、バルセロナ移籍が合意したとの報道もされた。リオ・ファーディナンド、ネマニャ・ヴィディッチを失ったマンチェスター・ユナイテッドにとって、センターバックの補強を必須であり192cmのドイツ代表DFを獲得することができれば、来シーズンは上位を狙える可能性も出てくるだろう。

7.エディソン・カバーニ(パリ・サンジェルマン)


ウルグアイ代表FWエディソン・カバーニはパリを離れるのだろうか。2013年夏にパリ・サンジェルマンに加入し、昨シーズンは29試合で16ゴールという成績を残した。ナポリ時代には104試合で78ゴールをあげたゴール量産機に対して、既に56mポンドの移籍金を提示したとも報道されており、ロビン・ファン・ペルシー、ウェイン・ルーニー、エディソン・カバーニの豪華3トップが誕生する可能性も見えてきた。

8.アレクシス・サンチェス(バルセロナ)
毎年、獲得候補として挙げられているチリ代表FWアレクシス・サンチェスは、今夏にカンプ・ノウを離れる可能性があるようだ。移籍金は25mポンド程度となっており、マンチェスター・ユナイテッドだけでなく、アーセナルやリバプール、またユベントスなども獲得に名乗りを上げており、獲得レースに注目だ。しかし、来季の構想に入っているとも報道されており、今後の動きに注目だ。

9.アルトゥーロ・ビダル(ユベントス)

チリ代表MFにはマンチェスター・ユナイテッドだけでなく、スペインの3大クラブが興味を示していると報道されている。ユベントスは、ポール・ポグバの慰留のための資金調達が必要であるとも報道されているため、高額のオファーが届けば売却の可能性も高くなるだろう。安定したセントラルMFを確保したいマンチェスター・ユナイテッドにとって、アルトゥーロ・ビダルは救世主となる存在だと言えるだろう。

その他
DF:エセキエル・ガライ(ベンフィカ)
DF:ブルーノ・マルティンス・インディ(フェイエノールト)→獲得濃厚??
DF:マティアス・ギンター(フライブルグ)→ドルトムント??アーセナル??
MF:マルコ・ロイス(ボルシア・ドルトムント)→バルセロナ??
MF:アントワーヌ・グリーズマン(レアル・ソシエダ)→アーセナル??リバプール??
FW:アレッシオ・チェルチ(トリノ)→リバプール??


【移籍候補】
1.ハビエル・エルナンデス(市場価値:15mポンド)

メキシコ代表FWは今夏、オールドトラフォードを離れることとなるだろう。獲得候補として上がっているパリ・サンジェルマンのFWエディソン・カバーニの獲得が決定すれば、放出確実だろう。既にインテル・ミラノなどがチチャリートの獲得に手を上げているため移籍先には困ることはないだろう。昨シーズンは加入してから最も少ないリーグ戦22試合出場にとどまったが、10ゴールを決めるなど抜群の得点能力は健在だ。ワールドカップで活躍すれば、チチャリートの市場価値も高まり、マンチェスター・ユナイテッドにとっては、絶好の売却の機会となるかもしれない。

2.アンドレス・リンデゴーア(市場価値:3mポンド)
デンマーク人GKにとってマンチェスター・ユナイテッド加入後は非常に厳しい戦いとなった。正ゴールキーパーの座を争っていたスペイン代表GKダビド・デ・ヘアとのレースに敗れ、昨シーズンはリーグ戦1試合のみの出場となった。
30歳となったリンデゴーアにとって出場機会を求めることは当然のことであると予想され、本人が移籍を希望すると予想される。

3.ルイス・ナニ(市場価値:12mポンド)

ポルトガル代表ウインガーはマンチェスター・ユナイテッドを去ることができるのだろうか。ファーガソン政権のときは、UEFAチャンピオンズリーグ決勝にスターティングメンバーとして出場するなど絶対的な地位を手にしつつあったが、近年は出場機会に恵まれずベンチを温める機会が多くなった。しかし、新たに招聘されたルイス・ファン・ハール監督の構想に入っており、ユベントスからのオファーを断ったとも報道されている。ワールドカップでの活躍次第では、他の強豪クラブが獲得に名乗り出る可能性もあるため、今後の動きに注目だ。

4.アシュリー・ヤング(市場価値:10mポンド)
29歳を迎えるイングランド代表MFは、かつてヴィラ・パークで見せた「輝き」をオールド・トラフォードで見せることが出来なかった。代表キャップ数30を越えるアシュリー・ヤングにとって、オールド・トラフォードでのベンチ生活に満足はしていないだろう。また、サポーターからの信頼も失いつつあるヤングにとって、マンチェスター・ユナイテッドに残留することは望まれていないだろう。今夏での移籍はほぼ確実か。

5.マルアン・フェライニ(市場価値:15mポンド)
27.5mポンドという高額な移籍金で、エバートンFCから加入したベルギー代表MFは放出されるだろう。その金額に見合った活躍をすることが出来ず、また新監督の構想には入らないことが予想される。中盤の獲得候補には、ドイツ代表MFトニ・クロース(バイエルン・ミュンヘン)、オランダ代表MFケビン・ストロートマン(ローマ)、チリ代表MFアルトゥーロ・ヴィダル(ユベントス)、ドイツ代表MFシュバインシュタイガー(バイエルン・ミュンヘン)、スペイン代表MFセスク・ファブレガス(バルセロナ)が挙がっており、その獲得資金として売却されることが予想される。

6.香川真司(市場価値:12mポンド)
ボルシア・ドルトムントから加入した日本代表MFは、加入後のファーガソン政権の時には多くの出場機会を得て、ハットトリックを記録するなどまずまずのシーズンを過ごすことが出来た。しかし、昨シーズンの指揮官からは満足する出場機会を得ることが出来なかった。新監督が採用するシステムには適していないと予想され、放出される可能性が高まっている。しかし、昨シーズン後半にはセントラルMFとしてもプレーしており、バックアップメンバーとして起用される可能性もある。出場機会を求めて移籍するのか、それとももう1年オールド・トラフォードでスタメン争いをするのか。ワールドカップ後の決断にも注目だ。移籍候補には、古巣のボルシア・ドルトムントやインドネシア人実業家に買収されたインテルミラノなども挙がっている。

7.アンデルソン(市場価値:8m)

昨シーズン、ブラジル人MFはイタリアのフィオレンティーナに出場機会を求めて、短期ローンで加入した。しかし、出場試合数は2試合にとどまった。マンチェスター・ユナイテッドには、彼の居場所はなく、放出されることは避けられないだろう。22mポンドでポルト(ポルトガル)から加入したアンデルソンはその価値に見合った活躍はできなかったと言えるだろう。 

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