2014年1月28日火曜日

Money = SNS【2013 Football Money League】

世界のサッカーシーンでは、これまでに様々な変化が起こってきた。プレミアリーグでは外国人オーナーの誕生がロマン・アブラモヴィッチのチェルシー買収から始まり、これまでに多くの外国人オーナー・企業オーナーが誕生した。


中でもマンチェスター・シティを買収したシェイク・マンスールやパリ・サンジェルマンを買収したQIAなどオイルマネーがサッカー界には多く投資されるようになってきているのである。

これは、DeloitteのFootball Money League2013による、世界のサッカークラブの総収入額ランキングである。昨年度と大きな違いといえば、パリ・サンジェルマンが5ポイントを挙げて5位に位置していること。バイエルン・ミュンヘンがマンチェスター・ユナイテッドを抜き、3位にランクアップしたこと。そして新たにランクインしたフェネルバフチェ(トルコ)、ASローマ(イタリア)、アトレティコ・マドリード(スペイン)である。

昨年度ランクインしていたナポリ(イタリア)、マルセイユ(フランス)、リヨン(フランス)はトップ20にランクインすることはできなかった。
この背景にはチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグに出場できたか、またその成績が影響している考えられるだろう。

これは、Matchdayと呼ばれる入場料収入のトップ5である。1位はマンチェスター・ユナイテッドとなっており、それに次いでレアルマドリード、バルセロナ、アーセナルとなっている。

20位はインテルミラノ(イタリア)となっており、マンチェスター・ユナイテッドの差は約7倍も開いている。

次に放映権料収入である。1位、2位はスペインのクラブであるレアルマドリードとバルセロナ、それに次いでイタリアの2クラブ、ユベントスとACミランである。


この背景には、各国における放映権料の分配システムの違いがあると考えられるだろう。
プレミアリーグクラブは、放映権料がシステム化されており、レアルマドリードやFCバルセロナのように巨額の放映権料を手にすることは容易ではないだろう。チェルシーはヨーロッパにおける主要大会での好成績が影響しているとかんがえられるだろう。

これは、広告料収入である。1位は、パリ・サンジェルマン(フランス)、それに次いでバイエルン・ミュンヘン、レアルマドリード、マンチェスター・ユナイテッド、バルセロナとなっている。

広告料収入とは非常に難しいものである。マンチェスター・シティの例もあげることができるが、オーナーが自分のクラブをスポンサードすることによりFFPに引っかからずに選手の獲得や赤字補填ができるのである。


これは各国のトップ20にランクインしているクラブの収入構造の平均である。これをみると3大収入のどれに頼っているかがわかるだろう。
最もバランスがよく見えるのはイングランドとスペインである。しかしこの2カ国には放映権料の分配システムの違いなど大きな違いがあるため、一概に両者が良い状況であるとは言えないだろう。


そして今回最も興味深い結果がでたのはこれであろう。

これは、トップ20クラブの収入とFacebookのイイネ数(LIKE)の相関関係である。
相関係数が64%となっており、高い相関関係があることがわかる。
卵が先か鶏が先かはわからないが、やはり世界のサポーターに向けて情報を容易に発信することが出来るSNSは、プロフットボールクラブにとって重要な役割を果たしていることがわかる。

特にバルセロナ、レアルマドリード、マンチェスター・ユナイテッドは52.4m(バルセロナ)、49.1m(レアルマドリード)、39.6m(マンチェスター・ユナイテッド)がイイネをしているのである。


また、Facebookには多言語に対応できる機能があるため、その国人々が最も知りたい情報を届けることが出来る。
(例:リバプールFC7ヶ国語に対応http://www.liverpoolfc.com/news/latest-news/153231-reds-launch-vietnam-facebook-page※ポルトガル、スペイン、インド、オーストラリア、タイ、インドネシア、ベトナム)

今後、Jリーグクラブがアジア戦略を推し進めていくにはこのようなSNS戦略も重要になってくるだろう。

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