今シーズン、最も苦しんでいるクラブといえばマンチェスター・ユナイテッドだろう。
監督がサー・アレックス・ファーガソンからデイビッド・モイーズに代わり、これまで築き上げられた時代に終止符が打たれた。
今シーズンの不振の理由は様々あがってるがほとんどがデイビッド・モイーズに対するものであるのは確かだろう。監督によってこれほどにまで違うチームが出来てしまうのかということが再確認できた良い機会でもあったかもしれない。
マンチェスター・ユナイテッドは、今シーズンの不振を繰り返さないために、来夏には大型な補強を実行しようとしている。
もちろん、そのためにはグレイザー家が巨額の資金を準備する必要があるだろう。
しかし、まずマンチェスター・ユナイテッドが成し遂げなければいけないこととして「CL出場権」の獲得である。
CLが保つ意味として以下のものなどがあるだろう。
1)欧州No1を決定する大会である
2)巨額の収入が得られる
3)世界中が注目する
今回は2)について触れてみようと思う。
グループリーグに出場したクラブは860万ユーロの出場ボーナスが必ず貰える。
また、グループリーグの成績によってボーナスが発生する仕組みになっている。
勝利:100万ユーロ
引き分け:50万ユーロ
また、決勝トーナメントに進出したクラブには350万ユーロが追加で支払われる。
その後は以下のとおりである。
準々決勝進出:390万ユーロ
準決勝進出:490万ユーロ
準優勝:650万ユーロ
優勝:1050万ユーロ
その他にもテレビ放映権料やマーチャンダイジング(グッズ販売)などから派生する分配金も出場書くクラブに追加され、賞金総額は更に増えるのである。
2年前に優勝したチェルシー(イングランド)は総額で5993万5000ユーロを獲得したのである。
賞金:2990万ユーロ
分配金:3003万5000ユーロ
チャンピオンズリーグの収益は年々増加しているのである。この収益の拡大は、出場したクラブの分配金にも影響する。近年は少し伸び悩んではいるが、急激に成長してきたことがわかるだろう。
これらを見て頂ければ、なぜマンチェスター・ユナイテッドがCL出場権を獲得しなければ行けないのかを理解してもらうことは簡単だろう。
また、CLというのは選手にとっても重要な舞台である。CL出場権を持つクラブに移籍する選手のほとんどが「欧州で挑戦してみたい」と口ずさむように、CLとは選手にとってFIFAワールドカップなどと同様に、夢の舞台なのである。
マンチェスター・ユナイテッドが大型補強をするために、「CL出場権を持つマンチェスター・ユナイテッド」と「CL出場権を持たないマンチェスター・ユナイテッド」では移籍加入する選手のモチベーションも変わってくるだろう。
1)巨額の収入
2)獲得選手のモチベーション
これがマンチェスター・ユナイテッドがCL出場権を獲得しなければいけない理由である。
もちろん、それ以外にも現在保有している選手の移籍阻止などにも影響するだろう。
マンチェスター・ユナイテッドの場合、イングランド代表FWウェイン・ルーニーとの巨額の契約が報道され、巨額のお金が必要となっているいま、CL出場権を獲得することは必須といえるだろう。