各国の代表チームは、強化試合を行いチーム間の連携の確認などを行っている真っ只中である。日本代表チームも、キプロス代表との親善試合を行うなど、初戦のコートジボワール戦に向けて、調整を行っている段階である。
さて、今大会に出場する32チームの内、どのくらいの選手が欧州クラブでプレーしているかご存知だろうか。
欧州諸国を除いた19チームの内、欧州クラブでプレーしている選手は約58% となっている。(予備登録選手も含む522選手が対象)
その中でも多く輩出しているのがアフリカ地域である。
これは、欧州クラブに所属している選手数とその割合を表したものである。この3カ国は欧州諸国を除いた19チームの内、最も欧州クラブでプレーしている選手の割合が高い国ベスト3である。
もちろん、ディディエ・ドログバ(元ガラタサライ)やアーメド・ムサ(CSKA)など、全ての選手が欧州のトップリーグでプレーしているわけではないが、ほとんどの選手はプレミアリーグやセリエA、リーガエスパニューラ、ブンデスリーガ、リーグ・アンでプレーしており、その他の選手に関してもトルコやロシア、ベルギーなどレベルの高いリーグに所属しているのだ。
今回対戦するコートジボワール代表の主力選手の多くがビッククラブに所属しており、MFトゥーレ・ヤヤ(マンチェスター・シティ)やFWジェルビーニョ(ローマ)らが主力と言えるだろう。
また、日本とグループリーグ最終戦で対戦するコロンビア代表は、絶対的エースFWラダメル・ファルカオ(ASモナコ)をはじめ、FWハメス・ロドリゲス(ASモナコ)、FWジャクソン・マルティネス(FCポルト)らの欧州トップクラブでプレーする選手が多く所属しており、63%の選手が欧州でプレーしている。
「欧州クラブでプレーする選手が多いほうが、強い」という風に捉えてしまったかもいるかもしれない。日本は、欧州クラブでプレーする選手の割合は52%であり、他国に比べると低い値となっている。
しかし、今回出場する国々の中(32チーム)でのFIFAランキングと欧州クラブでプレーする選手数には相関関係は見られず、欧州クラブでプレーする選手を多く抱えることが勝利につながるとは証明されなかった。
つまり、欧州クラブでプレーしている選手を多く抱えているクラブが強いということではないのである。例えばFIFAランキングも19位(2014.5.8発表)のメキシコ代表は23人中7人しか欧州クラブでプレーしておらず、その他はメキシコリーグや南米・北米のリーグに所属している選手が多いのだ。
間もなく、サッカーワールドカップブラジル大会が開幕するが、試合の内容にももちろん注目してもらいたいが、その国の選手がどこでプレーしている選手なのかに注目してみるのも、面白いかもしれない。